フロンって何?フロンって何?

フロンの誕生

20世紀のはじめ、冷蔵庫にはアンモニアという物質が使われていました。しかし、アンモニアは取り扱いが難しいため、トーマス・ミッジリーというアメリカの科学者がそれに替わる物質として、1928年にフロンを開発しました。 フロンは自然界には存在しない物質で、分解しにくく人体にも無害です。ミッジリーは、そのことを証明するために、自分でフロンを吸い込んでフッとろうそくの火を消してみせるというパフォーマンスをしたといわれています。 その後、フロンは私たちの生活のいろいろなところで使われ、その便利さから「夢の物質」といわれてきました。

フロンの仲間たち

フロンは、性質ごとに大きく6つの種類に分けることができます。 右の表をクリックするとPDFファイルで読めます。

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科学者からの警告

1974年、アメリカの二人の科学者シャーウッド・ローランドとマリオ・モリナは、フロンが成層圏のオゾンを破壊すると「ネイチャー」という学術雑誌で発表しました。彼らは大発見をしたにもかかわらず、喜びを感じるどころか、世界の終わりが来た気分だったといいます。そして、「この影響は今すぐに出るのではなく、ずっと後になってからのことだが、今すぐ対策を講じなければ手遅れになる。」と警告したのです。

フロンメーカーの反発

しかし、彼らの警告は世間では受け入れられませんでした。特にフロンを作っている化学品メーカーは、ローランド博士の言っていることを非難し、生産を続けました。そしてその後もフロンの生産量は世界的にどんどん増えていきました。

オゾンホールの発見!

ところが実際は、ローランド博士たちが予測した以上のスピードでオゾン層の破壊は進行していました。博士たちの警告から10年後の1984年、南極上空にオゾンホールが発見されたのです。

ウィーン条約とモントリオール議定書

オゾンホールが発見され、オゾン層を壊すフロンの製造を禁止していこうという動きが世界的に広まってきました。1987年には、カナダのモントリオールでフロンをいつまでにどれだけ減らすかを決めた約束「モントリオール議定書」がつくられました。2012年現在、モントリオール議定書には世界197ヵ国が参加しています。

私たちの身近で使われるフロン

今、最もたくさんフロンが使われているのは冷媒用途です。モノを冷やしたり、温めたりするための機械を冷凍空調機器と呼んでいますが、これらの機械の多くは、フロンが冷媒として使われているのです。新鮮な魚や肉が食べられるのも、クーラーの効いた快適な空間も、今はフロンによって支えられていると言えます。

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使用中も漏れているフロン

冷媒フロンは、「機器の中に閉じ込められて使われているのだから大気中に漏れることはない」と考えられがちです。また「機器を捨てる際にきちんと回収すれば大気中には漏れずに済むのではないか」と思われるかもしれません。ところが、冷媒は使っている間にも漏れ出し、使い終わった後の回収処理も進んでいないのが現状です。
 冷凍空調機器では、冷媒フロンに高い圧力をかけ、温度変化も激しいため、配管が伸び縮みします。その際フロンが右の絵のように、機器の接続部分から徐々に漏れ出します。また、長い年月が経つと機器が劣化し、フロンが漏れ出します。フロンを使い続ける限りは、大気放出を避けることは技術的に不可能です。 下の表は、使用中にフロンがどれだけ年間に漏れているかを示したものです。多いものでは17 %もあり6年弱で全量漏れてしまう計算になります。スーパーマーケットやコンビニなどの冷凍冷蔵ショーケース(中型冷凍冷蔵機器)は店舗内に配管を通すタイプです。配管が長く、継手が多いものほど大量にフロンが漏れていると考えられます。

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どうすればいいの?

では、どうしたらいいのでしょう。 いくつかの分野では、全くフロンを使わない方法に切り替わってきました。 「脱フロン社会へ」でご紹介しています。

さらに詳しいことは、 下記から改訂教材のPDFファイルをご覧下さい。 ダウンロードも出来ます。

第2章 フロンってなに?

改訂教材全ページのダウンロード (5471kb)

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